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聴き合い活動


   本校では、平成24年度から3ヶ年計画で研究主題を「自ら考え学び行動する子どもの育成」、副主題を「プログラム学習と聴き合い活動で一人ひとりの学びが深まる授業の工夫」とし、研究を重ねています。


「聴き合い活動」について

  本校は、カトリックの学校です。聖書による「私の兄弟、しかも最も小さい者の一人にしたのは、わたしにしたのである」(マタイ25章40節)また、「わたしが遣わす者を受け入れる人は、わたしを受け入れるのであり、わたしを受け入れる人は、わたしをお遣わしになった方を受け入れるのである」(ヨハネ13章20節)という教えから「聴き合い活動」が行われています。つまり、最も小さい者の一人である子どもたちのありのままを受容すること、クラスの中で授業中一度も発言しない、または出来ない子の考えを聴き出し受け入れること、クラスのどの子の考えも否定をすることなく受容すること、一人ひとりの考えを大切にすること、つまり一人ひとりを大切にすることから「聴き合い活動」がスタートしています。

 本校が取り組んでおります「聴き合い活動」について説明いたします。
まず主体を聴き手におくことから「聴き合い活動」が始まります。従来は、「話し合い」つまり話し手に重きをおき、話し方、伝え方、話し合い方など研究を重ね実践してきましたが、「聴き合い活動」では聴き手に重きをおき、聴くことを大切に指導しています。当然、今まであまり指導してこなかった「聴く」に対して、目を見て聴く、うなずく、聴きながらジェスチャーをするなどの聴く姿勢や話し手の考えを引き出すような聴き手の聴き方などの指導を工夫しています。

  グループでの交流のさせ方は、従来は一つの学習問題や課題に対してグループの中で考えを出し合い、グループの考えとしてまとめたものやグループで認めた一人の考えを、学級全体の場において発表させていました。この時、グループの中で発言力のある子の考えを尊重してしまうことが多く見られました。しかし、聴き合いでは、一人ひとりの考えを肯定的に受け入れるので、話し合いのように話を合わせていくのではなく、一人ひとりの考えが大切にされ、全員の考えが尊重されるようになります。

 この活動を継続していくことで、子どもの姿に変容が見られるようになりました。話し合いの場合、自己主張をすることに精一杯で、友達の考えを聴かなかったり、友達の考えの欠けている部分を指摘したり、友達の考えを否定する質問をしてしまうことがあります。しかし聴き合いの場合は、友達の考えを肯定的に受け入れ、否定はしないというものなので、今まで自信が持てずに発表にためらいがちな子でも発表するようになりました。そして、その考えは、どのようにして生まれてきたのか、「おたずね」をすることで話し手の考えを理解し、お互いを認め合う姿が養われていきました。

また「聴き合い活動」の進め方としては、聴く行為に主眼を置き、言語活動の充実と他者理解・他者尊重の精神を大切にしていることから、次のように進めることを基本としています。

1、聴き手は、話し手の目を見て受容的な態度で聴きます。話し手は、自分の考えや思いができるだけ正確に相手に伝わるように論理的に話したり、自分の思考の流れをまとめたフリップを見せたりしながら工夫して話します。聴き手は、うなずいたり、首をかしげたりしながら最後まで話し手の考えや思い等を聴きます。これが受容的態度といいます。
2、聴き手は、確かめをします。「Aさんの考えは、・・・・ということですね。」と話し手が話した内容について肯定的に確かめを行います。聴き手は発言内容に自信を持つことができます。
3、聴き手は、話し手を肯定しながら 考えを聴き出すようなおたずねをします。
「Aさんは、○○と言っていましたが、その点をもう少しくわしく聴かせて下さい。」など聴き手は、話し手の話をもっと分かりたいという話し手の真意、意図を引き出すような姿勢でおたずねをします。受容は益々高まります。
4、聴き手は、「聴くこと」で自分の考えを見直します。聴き手は話を「聴くこと」で、自分の考えがどう変わったのかを見直し、その変化について書いたり、発表したりします。このように、聴くことに重点をおくと自分の考えをつくりあげることに有効であると同時に、自尊感情を高め、他者理解を図りながら自己理解を深めることができます。

「聴き合い活動」の成果と課題
「聴き合い活動」についての成果
@ 話そうとするよりもまず聴こうとする態度が見られるようになった。
A 発表に消極的だった子も、自信を持って発言できるようになり、学級全体に支持的風土が培われ一人ひとりの活動が積極的になった。
B 学習内容に、広がりと深まりがみられるようになった。「聴き合い活動」の方法が、学習は勿論、日常生活にもよい影響を与えた。
C 友達の考えのよさに気づくことができ、お互いを認め合うようになった。
などが挙げられます。

「聴き合い活動」の課題
@ 聴き合うための個人の考えづくり(個と教師の相談活動をする)の内容を工夫していく。
A 話し手の考えを引き出すためのおたずねが苦手なので、考えの引き出し方の研究をすすめていく。
B 全体での聴き合いでは、学習内容やめあての達成に迫る「聴き合い活動」の活かし方を更に研究していく。


  今後の研究としては、個の学習の発展と充実を図るプログラム学習と「聴き合い活動」をさらに深めていき、クラスの誰もが、自分のペースで問題に取り組み、「わかった。」という喜びを持たせていけるようにしたいと思います。