「新しい人」シスター入江純子
「あなた方は、人からしてほしいことを、人にもしなさい」
「ルカによる福音書」第6章31節
もしもキリストに結ばれているなら、
新しい人になるように、名指しで呼ばれたから、
古い人を脱ぎ捨てて新しくなろう
卒業生は、海星の校風に一人ひとりが新しい1ページ書き残して、制服を脱いで新しい姿になって元気に、新しい人を生きるために出発しました。
隣人と出会うことによって、出来事に遭遇することによって、自然に癒されることによって新しくなっていく自分を楽しみたいですね。
今日の福音は「敵を愛しなさい」の中の一節です。
「敵を愛し、あなたがたを憎む者に親切にしなさい。悪口を言う者に祝福を祈り、あなたがたを侮辱する者のために祈りなさい。あなたの頬を打つ者には、もう一方の頬をも向けなさい。上着を奪い取る者には、下着をも拒んではならない。求める者には、だれにでも与えなさい。あなたの持ち物を奪う者から取り返そうとしてはならない。人にしてもらいたいと思うことを、人にもしなさい。
自分を愛してくれる人を愛したところで、あなたがたにどんな恵みがあろうか。罪人でも、愛してくれる人を愛している。
また、自分によくしてくれる人に善いことをしたところで、どんな恵みがあろうか。罪人でも同じことをしている。
返してもらうことを当てにして貸したところで、どんな恵みがあろうか。罪人でさえ、同じものを返してもらおうとして、罪人に貸すのである。しかしあなたがたは敵を愛しなさい。
人に善いことをし、何も当てにしないで貸しなさい。そうすれば、たくさんの報いがあり、いと高き方の子となる。いと高き方は、恩を知らない者にも悪人にも、情け深いからである。
あなたがたの父が憐れみ深いように、あなたがたも憐れみ深い者になりなさい。
人からしてほしいと思ったことを、してもらった経験がありますか。
今から話すことはシスターの家族のことです。弟が「桑の実の山里」という散文を書きました。
9人家族は、澄み切った空気、北川の清流、緑の山々、そして、仲の良い村人と共に生きてきた18歳まで
の彼の想い出が書かれていました。私には内容のほとんどが思い当たることばかりでしたが、1つだけ知らないことがありました。紹介します。
思いやり
中学1年のとき 昼休みの教室で 僕より大きい子が 後ろから 組みつく
反射的にかがむと 背負い投げに 午後の授業中 その子が 立ち上がり
「せんせい あほに なりました」 職員室で いきさつを聞かれ
犯人扱い その先生が 嫌い 次の日に その子の村の 同級生から
「彼は死んだ」ど 死にたいくらい つらい思い
外交員の 父が 知らない筈はない
兄は 同じ学校の三年生 家の誰もが全く触れない
四十日かんの入院 良かった
シスターの気付き ひょっとして愛さなければならない敵は私の中に居るのかな⁇