「ともに歩む」 シスター 入江 純子
いよいよ、あなたたちと出会う最後の場になりました。3年間、あなたたちの感想文を読ませていただきました。こんな風に感じて、こんな私でありたいとか、こうなりたいとか、自分をよく見つめた文章でした。そんなあなたたちから力をいただき、この次は何を話そうかという課題を持ちながら出来事や自然を眺め、今を生きている私たちですから、いつも目の前のことから話をしました。あなたたちへの響き具合を感じながら、感想文を読ませていただき、顔は分かりませんが、文章から一人ひとりを近くに感じていました。創立60周年を一緒にお祝いできたことも、時を合わせてくださったと感じています。ありがとうございました。
2月6日、世界的な指揮者 小沢征爾さんが亡くなられました。
「僕らは天から元気と自由をもらったんやから、世の中に返していかなあかん」「人の心に残るものをつくろう」と謙虚、好奇心、真実を探し出す力をもって挑戦の人生を生き抜かれました。音楽を愛し、音楽に愛された人生でしたと息子さんが表現されていました。
あなたを創造された主は
あなたを造られた主は
こう言われる。
恐れるな、私はあなたを贖う。
あなたはわたしのもの。わたしはあなたの名を呼ぶ。
水の中を通るときも、わたしはあなたと共にいる。
わたしの目にあなたは値高く、尊く、わたしはあなたを愛し...
恐れるな、わたしはあなたと共にいる。
彼らは皆、わたしの名によって呼ばれる者。
わたしの栄光のために創造し、形づくり、完成した者。
今日の祈りの集い中の読まれた「イザヤ書」より
陶工は粘土で一つの器を作っても、気に入らなければ自分の手で壊し、それを作り直す。
「エレミヤ書」第18章4節
わたしたちは、このような宝を土の器に納めています。
「コリントの信徒への手紙 二」第4章7節
このように神さまに愛された私たちは、誰とともに歩むのでしょうか。
陶工が陶土を手の平に載せて、納得いくまで作り直されて造られて在る私たちです。この造られた私を手放すことなく大事にして、ともに歩むのです。そこに神さまの御手があります。
あなたたちが家族に、友人に、先生等に対して書いた感謝の言葉を読ませていただきました。お母さまに対しては毎朝お弁当を作ってくださったこと。友人に対しては一緒にいてくれたこと。先生に対しては相談に乗ってくださったこと等が書かれていました。感謝の底に流れているのは、思いやりです。思いを賭けられた喜びです。両親に、友人に、先生に、思いを賭けられて今の私になって、ここにいます。これからの歩みの中で思いを賭けること、賭けられた深い出会いによって、大きく開花されますことを願っています。
シスターの最後のひとこと
私は神さまの歩調に合わせられるかな?
心配ないです。神さまがあなたに合わせてくださいます。
卒業生の決心
天から元気と自由をもらったのだから、人の心に残る私になろう。