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講堂朝礼〜生徒へのメッセージ〜

Messages for Students

「あわれみの心」 教頭 鶴田葉月

中間考査が、緊張のうちに終わりましたが、いかがでしたか。今年度初め ての定期考査だったから、念入りに準備した方がほとんどでしょう。今、 反省したことを、7月の期末考査ではぜひ改善してください。「私は、も っと頑張れる」と信じて、予習、提出物や授業中の挙手発表も、丁寧に取 り組みましょう。◆現在、教育実習生として4年ぶりに海星に戻ってき ているY先生も、今、皆さんとい っしょに授業や朝礼終礼に参加したり、 掃除を行ったりしながら、高校時代を思 い出しているにちがいありません。教育実習のY先生が校長先生のクラスに入学してきたとき、私は一学年上の生徒を隣 の教室で担任していました。入学式を前に、クラスの生徒たちに、「あ なたたちは先輩なんだから、勉強も、部活動や行事も何でも親切に教え てあげるんですよ」と話していたのですが、 当日、教室に来た新入生は、Y先生をはじめ、背の高い、堂々とした姿で、圧倒されるくらいだったのを覚えていま す。◆私も先週、高校の同窓会に参加しました。これまで高校時代の友人とは なかなか会う機会がなかったので、本当に久しぶりでした。現在の私は、私が 高校生だった頃の母の年齢もとうに越しています。自分が年を取ったのと同 じように友だちも年齢を重ねていて、初めは誰なのかわからないくらいでし た。いろいろと話すうちに、大好きだった古典の放課後の個別指導で通った職 員室や、定期考査の前に図書館で、お友だちから苦手な化学を教わったこと、 体育会の練習、受験前の三者面談、そんないく つかがよみがえってきました。◆さて、今月のみ言葉は、「死んでいたの に生き返り、いなくなっていたのに見つかった(ルカによる福音書第15 章24節)」です。分け与えられた財産を持って家を離れたが、それを使 い果たしてしまい、どうしようもなくてのこのこ戻ってきた息子を、父 が、大いに喜び、あわれみの心をもって許し た、という聖書のお話です。自分の罪、愚かな 行いを、神さまが許してくれるなどとは、一般 には思いもしないものです。成功したければ 自分が努力するしかないし、失敗は日ごろの 努力不足の結果だと考えるのが普通です。う まくいかないときに、落ち込んで悲しんで、立 ち直れないとか、世の中のせいにするとか。けれども、私たちにはそれぞれ に使命があって、信じて進むとき、実はいつも支えられ、許されていて、一 番いい結果がもたらされていたと、私自身は少しずつ気づくことが増えてい ます。皆さんにも、「大丈夫、絶対できる、何もかもうまくいくから安心して 進みなさい」と、伝えられるように今日も授業したいと思っています。

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