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講堂朝礼〜生徒へのメッセージ〜

Messages for Students

アシジの聖フランシスコの集い「Be One わたしたちにできること」Sr 入江純子

「Be One」「わたしたちにできること」学院祭のテーマでした。これは学院祭で終わったのではなく生涯抱いていくテーマです。起こってくる物事の全体をよく見て「わたしにできることは」は何かを見つけ、自分をそこに置くことです。

ニュースで毎日のように放映されている災害地能登の様子に心が痛みます。一人の男性が大きな川の流れを見ながら「この豪雨で妻が流されました。一瞬自分も飛び込もうと思いましたが、勇気がなかったです」と静かな面持ちで荒れ狂っている川を眺めておられました。きっと楽しい時、うれしい時もご一緒だったのでしょう。災害に合われた奥様の苦しさをご自分も一緒にと思われたのでしょう。尊いお心だと思いました。

今日の聖書の箇所は神様とイエス様とそしてわたしたちとのBe Oneについてです.

「父よ、あなたがわたしのうちにおられ、わたしがあなたのうちにいるように、すべての人を一つにしてください。かれらも私たちの内にいるようにしてください。そうすれば、あなたが私を愛しておられたように、彼らをも愛しておられたことを知るようになります。愛において一つに結び合わせる一致です。人々が神を愛するゆえに互いに愛し合う一致です。」ヨハネの手紙 4章 「神は愛」

わたしたちはみんな神様から先に愛された存在です。それで人を愛することが出来るのです。

愛の出どころは神様です。わたしたちのテーマのBe Oneには深い意味がります。神さまから見たら誰もが大事な存在です。わたしも神さまの愛の対象です。この時点で私にできることを考えましょう。

さて10月4日は聖フランシスコの帰天の日です。フランシスコは1182年ごろ誕生しました。イタリアの中部にあるウンブリアのアシジで生涯を過ごしました。この地は変化にとんだ風景が人の魂を心行くまで楽しませます。町は丘の頂にあるので澄み切った太陽の光をあびて夕焼けが美しいです。彼の父ベルナルドーは町でも最も富裕な織物商でした。

大富豪の家に生まれたフランスコは、騎士なる日と戦いの栄誉を夢見ながら吟遊詩人として町の人気者でした。ある時、戦争が起こり他に見劣りしない立派ないでたちで戦いに出かけました。ある夜、神秘な声が眠っているフランシスコに話しかけました。「おまえは主人と、しもべのどちらに、より大きな期待をかけるのか」「もちろん、主人です」「ではどうして主人ではなく、しもべに従うのか」「主よ、私に何をお望みですか」「お前の故郷に帰りなさい。そこでお前のなすべきことが示される。」フランシスコは自分の計画をなげうって、翌朝アシジへの岐路につきました。25歳ででした。

彼の生涯は「わが神わが全て」「私の神」「私の主」と身近に神を握りしめながらキリストの歩まれた道を自分に課して生きられました。フランシスコのBe Oneです。

愛のために十字架刑にになったイエスの受けられた五つの傷を受けて、地面に横たわらせてもらって亡くなられました。44歳でした。

シスターのひとこと

 わたしにできること。 わたしの(   )、わたしのすべて。あなたは(  )に何を入れますか。

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