令和7年も心を込めて
2025年1月が始まってすでに3分の1が過ぎ、1月10日の大雪の後は暖かい日も何日かありました。咲き始めたルルドの紅梅と白梅や、前庭・中庭に集まってくるメジロを見ると、確実に春が近づいている気がします。
さて、1月のみことばは、テーマ「「心を込めて行動する」のもと、「コリントの信徒への手紙一」(第16章14節)から、「何事も愛をもって行いなさい。」が採用されています。そして、今月は意向のすべてに、「愛をもって」がつきました。私自身は、海星で勤めることになって、何でも丁寧に行うことを心掛けるようになったので、今月、みことばを目にするたびに、気持ちが改まるようでうれしく、2025年もいい年になりそうだと感じています。
昔の私は、例えば高校受験や大学受験に向けて、とにかくたくさんの問題を解いて数をこなし、重要語句を暗記するのに、雑紙に書きなぐって覚えていました。海星では、教科を教えたりクラスの生徒を指導したりするシスター方や先生方は、言葉遣いから小さな作業から、本当に何をするのも時間をかけて丁寧で、とても勉強になりました。生徒さんにとって海星は、当時も今も、ゆったり時間が流れる感じなのではと思いますが、一つひとつの出会いと出来事は、まちがいなく私たちのために選ばれているから、私たちは、海星で自分自身の人間の幅を広げていきたいものです。
先週、シスター入江が、「愛するとは自分の身を削ること」「苦難は忍耐を生み、忍耐は試練に磨かれた徳を生み、その徳は希望を生み出す(「ローマの信徒への手紙第5章3節」)」というお話に続けて、お知り合いの方の91歳になるお母様に洗礼を授けるお話をされました。「車椅子に座ったその方に洗礼を授けたら、その方は…。」とシスターがおっしゃったとき、その後に、「立ち上がって歩き始めた。」と続いたとしても私は信じたと思います。
私にとって、海星はそのような学校です。自分を振り返りながらお祈りに集中し、毎日、小さなことにも思いやりをもって丁寧に過ごしていれば、すべての願いが時間をかけてかなってしまう。私自身はそうですし、先生方も同じに違いありません。生徒の皆さんも、願うことがすべて叶う不思議をぜひ味わってください。
昨年も、私は、明後日が専願入試という日に講堂朝礼でお話ししたようです。3年日記ではないですが、その原稿には、60周年記念フラッグにある皆さんの温かいメッセージに感動した、ということと高校受験のときの緊張や、合格発表のときの、頑張ろう!と決意した気持ちを忘れず、成長してほしいと書きました。皆さん、海星で一日一日を大切に、授業や掃除や部活動などに心を込めて取り組み、成長しましょう。