4月のみことば 宗教科 阿部光喜
宗教科 阿部光喜
♰ 自分の尊さに生きる
あなたのみことばは、わたしの道の光、わたしの歩みを照らす灯
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。在校生の皆さん、進級おめでとうございます。新たな年度を迎え、皆さんの胸は希望にあふれ、意欲に満ち溢れていることでしょう。私たちは、幸せに向かって創られ、かけがえのない尊い存在です。この一年間、自己の尊さを傷つけることなく、気高い存在へと成長できますように、励んでください。
4月のみことばについて考えてみましょう。
みことば
実を結ぶ
「あなたがたがわたしを選んだのではない。わたしがあなたがたを選んだ。」
ヨハネによる福音書 第15章16節
このみことばに、どんな祈りがこめられているのでしょう。
〇復活祭(Easter Season)にあたり、神様からいただいた命を大切に、希望をもってこの一年を過ごしていくことができますように。
〇「失敗を恐れず新しい経験に踏み込むことができますように」
「18歳のわたくし」より
〇東日本大震災から10年目を迎えます。亡くなられた方々の永遠の安息を祈り、被災された方々に、神様からの祝福と守りがありますように。
4月のみことば「あなたがたが私を選んだのではない。わたしがあなたがたを選んだ」というみことばは、私たち人間が自分の目的や利益、救いのために自分が主体としてなり、キリストを選んだのではなく、キリストがわたしたちを選ばれた。「あなたを必要としておられる」という事実です。
私たちは、生きているのが当たり前と思い込んでいますが、実はそうではありません。この一瞬、人間を超える大きな力で、一人一人のいのちが与えられ生かされている。生きているのは、奇跡に近いことです。この一瞬にいのちをもらい、今も生かされています。
そして聖書の「神がその姿に似せて一人一人を創られた」という一節には、私たちの深いところに、お互いのいのちを大切にしなさいという大事な意味がある。
海星女子学院高等学校の「海星」は、マリア様に与えられた称号です、と神父様は言われました。海の星、それは全人類の母である聖母マリアをあらわしています。ひとつの星が輝いていると、嵐の中を行く船も、その方向を見失うことがないように、「聖母マリアはつねに私たちの人生の道しるべです。」と生徒手帳に記されています。
何と力強いことか。キリストから選ばれた私は、その生涯の間に今はまだ見えない私の道、使命(ミッション)に気づき、自分の使命をよりよく果たし、生きる喜びを見つけなければなりません。あなたは毎日をどのように過ごすか、高校での授業を大切にする「あなた」の姿勢が問われます。