「すべての努力とその結果は人生の糧になる」教頭 鶴田葉月
「すべての努力とその結果は人生の糧になる」~考査前に~
教頭 鶴田 葉月
中間考査が近いので、今みなさんはきっと、勉強が一番、気になるところでしょう。今朝は努力と結果ということに関連してお話ししようと思います。
例えば、分かりやすく、受験、部活動での大事な試合、友人関係などについて考えるとき、「自分の努力が結果を左右する。」あるいは「競争に勝った負けたという、その点に私の存在価値はある。」…という考え方は、私たちにとってなじみが深いものです。
一方で、ラッキーな巡りあわせでうれしい結果になったり、あるいは逆に運が悪くて悔しい結果になったりした、と感じた経験も、多くの人が持っているはずです。つまり、「自分なりに努力したことは間違いないけれど、何もかもが自分の力によるというわけではなかった。」とか「この結果には、不思議な力が働いているかも。」と感じた経験。
そして、そのような経験をした人は、後で振り返って、あの時は、あのような結果でよかったんだ、だからこそ、今の幸せがあるんだと気づくことができます。
さて、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で勉強にも外出も不自由な時期を過ごしてきた皆さん。心身とも、ぎりぎりの毎日で、モヤモヤした、一言では表現できないつらさを味わい、これ以上は、もう無理…という時期をよく乗り越えました。そんな日々さえ、後の人生でどんなに大きな力になるか。
キリスト教学校で学ぶ生徒は、問題が起きたときにそれから逃避したり、他のことで紛らしたりするのでなく、問題を直視し根本的な解決をする訓練ができる、と北陸学院大学の前学長、町田健一先生がおっしゃっています。確かに、海星の生徒も教師も、問題に向き合うその時その時を本当に大切に努力します。そして、そこで出た結果についてはいつまでもくよくよ後悔はしないし、勉強や仕事でも、人間関係でも、自分をなくしてしまうほどの憎しみや挫折感とは無縁です。
その時を精一杯がんばって、失敗したとしても、それが今後の人生の糧になることを知っているのです。つまり、いいことも悪いことも次のステップへとつなげる技を持っている。神様は、私にも一番いい道を用意して下さる。だから私たちは何でも乗り越えられます。
あさってからの中間考査、久しぶりで緊張しますが、不安に思わず、全力を尽くしてがんばりましょう。