学校長挨拶
コロナ禍です。ここは森のある小学校です。
新型コロナウイルス禍の中で
2019年秋より世界に猛威をふるう新型コロナウイルス。その多大な影響は地球上のすべての生きるものに及びます。学校教育も大きく変わりました。リモート授業の導入、学校行事の見直し、「マスク・換気・手洗いと消毒」徹底して3密を避ける生活など、こどもにとってはストレス過多の毎日です。教育行政の要請に柔軟に対応できる学校サイズが利点である海星小学校は、その特性とよさを生かしてコロナ禍の学校生活・学校教育を進めています。
聖書(マタイ福音書6章)に、次のような教えがあります。
「空の鳥を見なさい。種をまくことも刈り入れることもせず、また倉に納めることもしない。それなのにあなた方の天の父は、これを養ってくださるのである。あなた方は鳥よりもはるかにすぐれているではないか。あなた方のうち、だれが思い煩ったからといって、寿命を一刻でも延ばすことができるだろうか。着る物のことをなぜ思い煩うのか。野のユリがどのように育つかをよく見なさい。ほねおることも、紡ぐこともしない。」
イエスは、「思い煩うことはありません。神から与えられたすべてを、そのままに受け止めなさい。だいじょうぶです。」と教えます。
こどもたち一人ひとりが神からつくられた傑作なのです。ですからどんな時でもコロナ禍にあっても、健やかなからだを養うこと、それを正しく生かす知恵やこころを養うことこそが、人として、神のみ旨に適った生き方であると思います。
海星小学校が、豊かな自然環境の中で、カトリックの精神に立ち、自己と共に他者を尊重する生き方を尊ぶ教育を進める源が、ここにあります。
「コロナ禍に、こんなステキな小学校があります!」
校長 山田 耕司
森のある小学校
「虫とりにいくよ!」「こっちに来て~」「栗があるよ!」
「ああ!すべりそう。むりだよ~むり」「だいじょうぶ、だいじょうぶ」
休み時間ともなれば、ガイアの森の中からこどもたちの声が聞こえてきます。
ここは「森のある小学校」です。
自然いっぱいのキャンパスで、こどもたちはのびのびと成長していきます。
私たちの海星小学校は、最も弱い立場の人を大切にするマリアの宣教者フランシスコ修道会のシスター方によって創立され、以来50有余年、カトリック校として1学年1学級、一部複数担任制・専科制による小規模な学校経営を進めてきました。自然にも恵まれたその環境の中で、多くの個性豊かな心やさしい子どもたちが育ってきました。
0歳から12歳の教育
人の成長の過程で、最も注目したいのは、0歳~12歳の時期です。人間の人格・人間性の根幹が形成されるこの時期に脳に、「身体的な刺激」「知的な刺激」「霊的な刺激」この三つの刺激を与えることが、こどもの豊かな成長に欠かせません。
では、本校がもつ「三つの刺激」についてご紹介しましょう。
●「身体的な刺激」:思う存分外遊びに浸るこどもたちの学校
外遊びには、脳に対する活性要因、「身体的な刺激」がたくさん詰まっております。こどもは、木々に囲まれた、虫や花の生命と向き合える森で、虫取り、秘密基地、木いちご摘み、栗拾い、「わたしぼくの木」のお世話……、さまざまなことに興味を持ち、それをもっと面白いことに工夫発展させます。アスレチック木製遊具のある南運動場で技にチャレンジします。サッカーコートが2面ある北運動場でシュートを連発します。早朝から歓声が響きます。
外遊びは、意欲に満ちた世界です。こどもは、遊びを通して集中力を身につけます。遊びの中でいつも自分の限界に挑戦しようとします。痛い思いを多少しつつも何度も限界に挑戦しますから、危険を感じることも身をかわす能力も身につけます。
そして、他者や自然に対する思い、自分に対する信頼、自信を醸成していきます。古墳時代から続くガイアの森。そして老司大池に面したたぬきの森。新鮮な空気を生む二つの森を持つ「森のある小学校」は神さまからのお恵みです。
●「知的な刺激」:理科大好き、英語が楽しい、ICTにも挑戦、伝統ある共学校
海星小学校は、福岡市に最初の男女共学私立小学校として開校し54年目を迎えます。豊かな伝統と教育実績(毎年教育研究実践を発表)をもつ学校です。これを支えてきたのがカトリックの精神と豊かな教育人材、海星ファミリーというコミュニティー、長年培ってきた人と人とのつながりです。
「小さきを大切にする」ヨーロッパ・スタンダードの学校で、開校以来1学年は1クラスです。特に1・2年生は、二人の担任で教育にあたります。すべての学習と学校行事、すべての学校生活をきめ細かくこどもと先生が一緒に体験します。それは、じっくりとこども一人ひとりの歩みを大切にしたいからです。
文部科学省が提唱する「主体的・対話的で深い学び」に先行的に取り組み、14年目を迎えます。本校オリジナルの「聴き合い活動」、Portfolio評価、プログラム学習がそれです。宗教・理科・音楽・図工・体育・英語はベテラン教師による専科制です。主に1~2年生を対象とした「ことばの教室」、3~6年を対象とした英語検定に挑戦する「English Box」が希望者を対象に放課後にあります。火曜日と木曜日の昼間にある「マリアンタイム」(4~6年生対象)では、合唱、英語、ICT、読書の縦割り4クラスに分かれて得意を伸ばします。
また1~2年生には、他校にはない「科学のひろば」(理科的内容)があります。こどもたちへの「好きな教科アンケート」で第1位は理科です。国庫補助金を活用して理科教育の充実を図っています。第1・3・5土曜日も授業日です。この環境で、「知的な刺激」に満ちた充実した学習や豊かな学校行事を体験できます。
●「霊的な刺激」:こころやさしい祈りの学校
そして、神さまの愛に包まれた環境です。祈りに始まり祈りに終わる心なごむ日々が本校にはあります。
毎週宗教の時間や聖書に親しむ全校朝礼があります。宗教的行事が、毎月行われます。こどもたちは、「霊的な刺激」を豊かに受けて学校生活を送ります。
「カトリックの学校 海星」は、こどもが小学校を卒業する12歳の時に身につけてほしい基本的な資質・能力・態度を、「福岡海星女子学院附属小学校 12歳のわたし ぼく」に描き、児童と教師の教育活動の指標としています(詳細は「学校案内2022」4頁をご覧ください)。
これが、福岡海星小学校の教育です
人には、それぞれの発達段階に応じた歩みがあります。二人の養護教諭、スクール・カウンセラー、海星100冊をリードする図書教諭もこどもたちの歩みを援けます。自分の確かな歩みを刻むことが、その子にとって真の幸せでしょう。
20世紀初頭カトリックの女医マリア・モンテッソーリ女史(イタリア人)が提唱した真の「モンテッソーリ教育」のよさを、附属する「認定こども園マリア幼稚園」から継承し、普通教育を行う海星小学校の教育で、学ぶ・遊ぶ・感じる、心やさしい生活を、こどもたちは存分に味わっています。
海星小学校のこどもは、聖母マリアさまが大好きです。
一年を通して、海星小学校の「学校見学」ができます。どうぞおいでくださいませ。
学校方針
4月は桜、5月はつつじ…。海星には四季折々の木や花があります。
木々に囲まれた、虫や花の生命と向き合える森があります。
教室だけでは学べない、「今」しかできないたくさんの経験。
海星っ子はマリアさまと共に豊かな自然の中で生き生きと大切な6年間を過ごします。
教育目標
愛をもって真理にむかう
あなたがたは、地の塩である。
あなたがたは、世の光である。
教育理念
カトリック精神を基盤とする人間教育
豊かな個性を育む少人数教育
国際性を培う国際教育・英語教育
宗教教育
お祈りすることで培われる、謙虚な姿勢と感動する心
神様の存在を身近に感じ、日々神様とお話(お祈り)しています。
創立者の精神
1877年、マリ・ド・ラ・パッシオンは、アッシジの聖フランシスコのように、最も貧しい人々につかえるために、インドにマリアの宣教者フランシスコ修道会をつくりました。この一粒の種は、世界(80か国)に広がっていきました。
1898年、マリ・ド・ラ・パッシオンは、ハンセン病の人々のお世話をするために、5人のシスターを日本の九州、熊本に派遣しました。日本での福祉や医療、教育などの分野での活動の始まりです。それから70年後の1968年(昭和43年)、わたしたちの学校”福岡海星女子学院附属小学校”が誕生しました。
わたしたちは、マリ・ド・ラ・パッシオンの心を大切に、困っている人々と共に生きる喜びを味わう人に成長していきましょう。この一粒の種を受け継ぎ、友達と仲良く学び、遊びましょう。
神様が教えてくださった、”地の塩・世の光”となるために。
このマークの舟は、困難や誘惑が渦巻く人生という荒波の中を、愛をもって真理にむかおうとする私たちの一人ひとりを表しています。行く手には、私たちを常に正しい方向へ導いてくれる一つの星「ステラ・マリス(海の星)」が輝いています。
「ステラ・マリス」それは聖母マリアであり、私たちの人生の道しるべなのです。
沿革
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1898明治31年
・イタリアのローマに本部を置く 「マリアの宣教者フランシスコ修道会」来日
・熊本修道院創設
・全国各地※で社会福祉・教育・医療事業に献身
※関連事業
【札幌】天使病院・天使大学 【北広島】天使の園
【宇都宮】宇都宮海星女子学院(高・中・幼)
【東京】聖母大学(現上智大学)・聖母病院・聖母の園老人ホーム
【神戸】神戸海星病院・神戸海星女子学院大学
神戸海星女子学院(高・中・小・幼)
【熊本】慈恵病院・待労院診療所(ハンセン病)
聖母の丘(老人福祉事業) など
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1952昭和27年
・マリア幼稚園を高宮に設立
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1964昭和39年
・福岡海星女子学院高等学校開校
・マリア幼稚園、高宮より移転 -
1968昭和43年
・福岡海星女子学院附属小学校開校
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1984昭和59年
・小学校現校舎落成
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2008平成20年
・ガイアの森整備、芝生広場設置
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2009平成21年
・第34回 日本私立小学校連合会
九州地区 教員研修会 会場校
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2010平成22年
・あおぞら広場設置
・理科室整備(~現在) -
2011平成23年
・放課後教室開始
・幼小一貫教育(かがく教室・かいが教室)開始 -
2012平成24年
・保健室改装
・図工室整備 -
2013平成25年
・学院創立50周年
・記念事業ルルドの聖母建立 -
2014平成26年
・認定こども園 マリア幼稚園開設
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2016平成28年
・アシジハウス開設(アクティブ・ラーニングホール)
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2017平成29年
・ 小学校開校50周年
・ アスレチック木製遊具設置
・ 第42回 日本私立小学校連合会 九州地区 教員研修会 会場校
進路
卒業後の進路(2019年度)
これまでの進学先
- ラ・サール中学校
- 福岡大学附属大濠中学校
- 愛光中学校
- 東福岡自彊館中学校
- 上智福岡中学校
- 筑紫女学園中学校
- 福岡雙葉中学校
- 福岡女学院中学校
- 久留米大学附設中学校
- 早稲田佐賀中学校
- 福岡教育大学 附属福岡中学校
- 弘学館中学校
- 西南学院中学校
- 開成中学校
- etc.
交通アクセス
周辺地図
西鉄バス
博多駅方面[66番] | 那珂川営業所行にて「博多駅郵便局前」バス停より、 |
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箱崎・中洲方面[61番] | 那珂川営業所行にて「九大前」バス停より、 |
天神方面[61・610番] | 那珂川営業所行にて天神地区バス停より、 |
高宮駅方面[61・66番] | 那珂川営業所行にて「野間四角」バス停より、 |
那珂川方面[61・66・610番] | 天神・博多駅方面行にて那珂川営業所より、 |
スクールバス
1 | 野芥・長住方面 |
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野芥─城南区役所─友泉─長丘─長住─桜町─柏原─海星小 | |
2 | 小笹・平尾方面 |
小笹─平和─桜坂─薬院─平尾─高宮─若久─海星小 | |
3 | 大橋・井尻方面 |
レイクヒルズ─野多目─大橋─井尻─警弥郷─老司団地─海星小 | |
4 | JR南福岡駅・那珂川方面 |
JR南福岡駅─JR春日駅─上白水─JR博多南駅─道善─今立─海星小 |
● | 乗車定員が限られていますので、公共の交通機関の利用が困難又はご家族での送迎が困難な方を優先いたします。希望される方が全員乗車できるとは限りません。 |
● | スクールバスの利用につきましては、本校が定める「スクールバスの利用に関する規則」について、お子さまと保護者の方とでご確認していただきます。 |
● | スクールバスの停車場所・時刻については、学校が指定する場所・時刻となります。 |
● | 帰り便(平日)は、下校時刻に合わせて、帰り早便(低学年)が4台、帰り遅便(高学年)が4台運行しております。 |
● | 諸般の事情により、コース・停車場所・時刻・乗車人員が変更になる場合があります。ご承知おきください。 |