校長室からMessage

みそ作り

教 頭 松本 裕子

保護者後援会OB会

〇 2月6日(月)に保護者後援会OB会主催の「みそ作り」がありました。OB会が発足し12年目になります。保護者後援会OB会とは、本校を卒業した子どもたちの保護者の会です。OB会の活動は、主に本校の教育活動を支援すること。OB会の会員と相互親睦を図ること。学校行事や周年行事に参加寄与することなどです。OB会の活動を「ゆりの会」と名づけ、たくさんの活動を計画していた矢先にコロナの流行で活動は見送り。やっと、「ゆりの会」の活動の第一歩をこの「みそ作り」で始めることができました。

〇 「記念すべき第一歩をOB会会員だけで実施するのはもったいない。是非、在校生の保護者のみなさまと一緒に交流を兼ねて行いたい」との会長 北村 和江様の強い想いから、今回在校生の保護者の方にもご案内し、総数44名の参加者で大盛会をおさめました。
在校生保護者のみなさまの「みそ作り」の関心の高さと保護者間の交流を渇望されていたことが伺えました。

古式室窯製法

〇 みそ作りの講師として飯塚市の「みそらぼ」の安藤 久代氏をお招きし、「簡単みそ作り」を教えていただきました。安藤さんは『みそソムリエ』でいらっしゃり、ご実家も嫁ぎ先もみそ蔵であり、みそを研究、加工、製造、販売、普及活動とすべて手作りで幅広くご活躍されていらっしゃいます。

〇 はじめは、準備していただいた煮大豆(福岡県産フクユタカ)を袋の中でしっかりつぶしていきます。ほろ温かい大豆の感触を楽しみながら、洗濯物を手洗いするようにゆっくりとつぶしていきます。しっかりつぶすとなめらかなみそに仕上がります。そこに米麹を混ぜ込みます。米麹は安藤さんのみそ蔵で古くから伝わる「古式室窯製法」で作られたものです。一般的にはステンレスの器に蒸した米を入れて麹を作るそうですが、古くから伝わる木箱で麹を作る製法だそうです。私たちも冷たいステンレスの上で寝るよりも木の温もりりのある方がいいですよね。お米も生きているので私たちと同じです。できるだけストレスをかけないように、製法したものは、味が違ってくるそうです。

〇 次は麹と塩の入った袋を風船のように膨らませシャカシャカ振って混ぜ合わせます。手を上にあげて約30秒、二の腕のエクササイズです。そして、先程つぶした大豆に入れて、ゆっくり、力強く袋の上から混ざるようにこねていきます。麹の粒がなくなるまで、しっとり滑らかになるよう根気強くこねることがおいしいみそになる1番のポイントです。

 その後、ブンブンエクササイズを経て、スタンドパックにみそを詰め、空気が入らないようにしっかりジッパーを閉めます。最後は、みそを仕込んだ日とみそに名前をつけて完成です。約3~4ヵ月くらい寝かせるとおいしいみそがいただけます。その間も醗酵するみそにガス抜きをし、声かけを忘れないようにします。みそ作りも子育ても同じですね。目を離さず、声かけが大切です。

保護者間交流

〇 「みそ作り」をしながらも、保護者同士で楽しく会話が弾み、OB会の保護者の方ともお話されている様子を拝見し、海星の伝統が蘇って参りました。

 本校はカトリックの小さな学校ですから、学校行事は子どもも保護者もいつも学年を越えて交流があります。特に「ファミリースポーツデー」や「愛校バザー」では、親子で楽しみ、働き、共に汗を流します。先輩お母様方と子育ての悩みや家族の事などを分かち合い、助け合ってきました。これは、本校の教育方針である「互いに愛し合いなさい」「最も弱い人を助けなさい」の姿そのものです。海星の良き伝統を継承していく有意義な一日となりました。

子どもにも食育

〇 安藤さんに「簡単みそ汁の作り方」も教えていただきました。かつお節と刻み昆布やわかめにみそを入れてお湯を注ぐだけです。だしをとらなくてもおいしいみそ汁がいただけます。これは、子どもたちがひとりでもご飯とみそ汁ぐらいは食べれるように考えたものだそうです。「生きる力」を子どもたちにも身につけてほしいと安藤さんは言われます。

〇 保護者からも「このみそ作りを是非、子どもたちにも体験させたい」との感想をいただきました。来年度、早速子どもたちにも「食育で生きる力」を体験させたいと安藤さんにもお願いをいたしました。
安藤さんとスタッフのみなさま、「ゆりの会」のよきスタートとなりましたことに感謝申し上げます。ありがとうございました。

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