校長室からMessage

聖母の月

教頭 松本 裕子

マリア様の月

〇5月になり、新緑が美しい季節。マリア様の月です。
学校では、「アヴェマリアの祈り」を毎朝お祈りし、マリア様の前には、子どもたちが持ってきてくれたお花が色とりどりに飾られています。保護者の皆様のご協力に感謝申し上げます。
 休み時間のあとは、マリア様の足元には、校庭から摘んだ草花が花束にして(テープでとめてあります)お捧げされています。マリア様のまわりは、やさしさが溢れています。  

 小さなマリア様

○10日は、3年ぶりに「保護者後援会総会」が開催され、会長様はじめ副会長様、理事の方が皆様の承認を得て令和5年度の保護者後援会の活動が実働いたしました。
 校長先生の話の中で、「わたしたちの学院は、『小さなマリア様』になるようにを育ててまいります。マリア様は、イエス様を生涯支え続けた唯一の方です。イエスを胎内で宿した時も十字架につけられて亡くなる時も。
 常にマリア様は、イエス様を『みて』いました。この『みる』には『見る』『視る』『観る』『診る』といろんな意味の『みる』があります。イエス様の母であるマリア様は、つまり、お母さま方もお子さんを育てる中でたくさんの目で『みて』ください。それが母としての『やさしさ』であり『愛』です。マリア様は全世界の母です。」と。

○学院のルーツである「5人のシスター」もマリア様に倣い、『小さなマリア様』として日本に渡りハンセン病の患者さんを『愛ある目』で助けてくださいました。海星の子どもたちも自分のことをしっかりと見つめ、まわりがみれる『やさしい子』に育ってくれることを願い、保護者の皆様と協力して、育てて参りましょう。

マリア様のミサ

○13日は恵みの雨となり、学院講堂で大山悟神父様の司式のもとで「マリア様のミサ」がありました。
1年生は、入学して初めてのミサに与りました。
7人の信者の子どもたちが侍者(ミサのお手伝いをしてくれます)を務め、マリア様に心をよせると同時に自分のお母さまに思いをよせました。

○大山神父様は、お話の中で神父様のお母様の話をされました。神父様のお母様は神父様が5年生の時に病気で亡くなられました。物心ついた時からお母様は床に臥せてあり、一緒に遊んでもらったこともご飯を作ってもらったこともないそうです。唯一思い出に残っていることは「いつもお祈りをしていたこと」だそうです。

 ある日、「何をお祈りしているの」とお母様に尋ねます。お母様は「おまえのためだよ」「子どもたち一人ひとりのために祈っているんだよ」と答えられます。神父様は「そのことが今大きな力となって支えになっています。」と話され、私たちに2つのことをお願いされました。
ひとつは、お母様に「いつもありがとう」と伝えること。2つ目は、「お母様のためにお祈りしてください」ということです。

○昨日は「母の日」でした。子どもたちは神父様との約束を実行することができたでしょうか。
 わたしたちは普段、当たり前にできているとき、満たされているときは、「欲」とはなりません。しかし、それができなくなったり、満たされなくなったときに「欲」が出てきます。神さまは「今できていることや当たり前の生活に感謝して祈りなさい」とおっしゃっています。
 母への感謝は、いつも思っていてもなかなか口に出すことができませんが、昨日の「母の日」は「いつもありがとう」といえる機会となったことでしょう。

○自然豊かな海星小学校で学ぶ子どもたちは、この当たり前の自然に目を留め、観察し、自然の「不思議や神秘」に気づき感動したときに「神さまとの出会い」があります。この環境に感謝し、「科学の目」も育てながら、神さまからいただいた一人ひとりの個性(賜物)を伸ばしていきたいと「海星図鑑」を持って校庭を走りまわる子どもたちを見ながら感じる5月(聖母の月)です。

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