辛抱することは待つこと
教頭 松本 裕子
保護者後援会OB会
〇 「お久しぶりですね。お元気でしたか?」4年ぶりに保護者後援会OB会総会が7月3日に行われました。
在校生の保護者のみなさまは、「保護者後援会OB会」をご存知ですか?OB会とは、保護者の方が海星小学校を卒業された際、自動的にOB会の会員となり、本校の教育活動はもとより、保護者後援会の事業を援けていただく存在となります。保護者のみなさまの同窓会活動と申したらよいでしょうか。 昨年は、OB会主催の「みそ作り」とクリスマス会の「天使の衣装作り」を在校生の保護者のみなさまとご一緒に行い、交流を図りました。
〇 OB会のみなさまは、「海星での6年間が子どもたちの人生の礎となっています」とおっしゃいます。子どもたちは卒業時には気づかなくても社会に出た時に、壁にぶつかった時に、神様が教えてくださった「道しるべ」を思い出してくれるようです。
6年間、海星小学校が蒔いた種(毎日のお祈り、全校のつどいで聴いた聖書のお話、宗教の時間に聴いたお話、宗教行事に参加して考えたことなど)が心の中で芽を出してくれているのだと嬉しく思います。
手芸講習会
○ 7月4日から3日間、愛校バザーの準備のための「手芸講習会」がありました。手芸が苦手な方が、講師の方に教えていただきながら、みなさまと作品をつくる会です。今年度からコロナ禍前のバザーに戻していくために、保護者後援会会長様を中心に理事や実行委員(クラス委員)のみなさまと企画し、運営が始まっています。1年生から4年生までの保護者の方は、従来のバザーをご存知ではないので、運営していくことが難しく、イメージがつかない方が大半です。ですから、以前の写真や企画書を基に進めております。
手芸講習会では、OB会の方を含め6名の講師の方から教えていただき、素敵な作品がたくさん出来上がりました。当日、子どもたちは目を輝かせてお買い物を楽しむことでしょう。講師の方、参加していただいた保護者のみなさま、ありがとうございました。
〇 講習会最終日、フランシスコホールを覗いた際、「先生、子育て先輩のお母さま方にたくさん教えていただきました。自分の子育てに自信がないので、心配でしたが。」とお声をかけていただきました。
「地の塩338号」にも書かせていただきましたが、育児書や教育書に答えを見いだせないので、「この子育てでいいのだろうか」と親は悩みます。子どもは、親の後ろ姿を見て育ちます。分からないなりに一生懸命に育てていただいている親の姿を子どもは見て感じています。
【子どもが育つ 魔法の言葉】
ドロシー・ロー・ノルト
レイチャル・ハリス
子は親の鏡
けなされて育つと、子どもは、人をけなすようになる
とげとげした家庭で育つと、子どもは、乱暴になる
不安な気持ちで育てると、子どもは不安になる
「かわいそうな子だ」と言って育てると、子どもはみじめな気持になる
子どもを馬鹿にすると、引っ込みじあんな子になる
親が他人を羨んでばかりいると、子どもは人を羨むようになる
叱りつけてばかりいると、子どもは「自分は悪い子なんだ」と思ってしまう
励ましてあげれば、子どもは、自信を持つようになる
広い心で接すれば、キレる子にはならない
誉めてあげれば、子どもは、明るい子に育つ
愛してあげれば、子どもは、人を愛することを学ぶ
認めてあげれば、子どもは、自分が好きになる
見つめてあげれば、子どもは、頑張り屋になる
分かち合うことを教えれば、子どもは、思いやりを学ぶ
親が正直であれば、子どもは、正直であることの大切さを知る
子どもに公平であれば、子どもは正義感のある子に育つ
やさしく、思いやりをもって育てれば、子どもはやさしい子に育つ
守ってあげれば、子どもは、強い子に育つ
和気あいあいとした家庭で育てば、
子どもは、この世の中はいいところだと思えるようになる
辛抱すること
〇 親は子どもを授かったと同時に責任と不安、期待をいだきます。生命の尊厳ゆえに生じる当たり前の感情です。しかし、子どもは親の期待通りにはなかなか育ちません。「なんで、何回言ってもわからないの!」と怒りと絶望感が湧きます。子どもは、親のことばをすぐ忘れます。何回も失敗を犯します。私たちもそのようにして育ちませんでしたか。少なくとも、私はしょっちゅう叱られる女の子でした。今考えると、自分の言動が親の言われていることと結びついていなかったのだと思ったりします。
〇 子どもを育てることは、「辛抱」が必要です。辛抱することは、「待つ」ことです。何度言ってもわからないから、できないからと諦めないでください。感情的にならず、教え続けましょう。
〇 イエスは12人の弟子たちを辛抱強く教え続けました。時には裏切られることもありましたが、それでも諦めたり、見捨てたりされませんでした。弟子たちの特性を受け止め、一人ひとりに合わせた教え方をされました。
私たちもイエスに倣い、教え疲れることがあっても、諦めないようにしましょう。辛抱強くその時を待ちましょう。
「何事にも定められた時があり、天の下の出来事にはすべて定められた時がある。生まれる時、死ぬ時、植える時、植えたものをぬく時」(伝道の書3.1)
モンテの部屋
〇 子どもたちの中には、自分のペースを大切にして学びたい子がいます。集団の中で一緒に行動することに時々息苦しさを感じる子もいます。学校ではそのように感じている子の対応にも取り組んでおります。一人ひとりの感じ方や成長が違うのは当然です。私たちは必要に応じてその子に寄り添って見守っていきたいと考えております。そこで、学校ではモンテッソリーの教育の理念を基盤とした「モンテの部屋」を設けました。
校舎1階図工準備室を一部改装した部屋です。利用が必要と思われる子どもが先生や保護者と話し合い、必要に応じて利用できます。この部屋で自分らしく活動することで学校は、子どもの歩みの支援をして参ります。
子どもと共に過ごす
〇 来週21日から夏休みになります。
普段お子さまと一緒に過ごす時間が少ないなと思われるご家庭は、この休みを利用して共に過ごす時間を作ってみてはいかがでしょう。子どもは親と一緒に過ごす時間や空間を求めています。同じ話題を話せる喜びで心が躍ります。どうぞ、夏休みがご家族のみなさまにとって有意義な時間となりますように、お祈りしております。
保護者のみなさまにとっては「辛抱」が試される休みでもありますね。
*1学期にクラス懇親会の折に、2学期に開催される「ファミリースポーツデー」の保護者競技に出場していただく方を決めていただきました。
昨今の気候状況を考えますと、残暑が厳しくなることが予想されます。競技の内容を精選した結果、今年も「保護者競技」をしないということに決まりました。
選手を予定されていた保護者のみなさまには、大変申し訳ございません。お詫び申し上げます。ご理解をいただきますようお願いいたします。